甲賀市の特色・工業
甲賀市は、滋賀県の東南部に位置し、東に鈴鹿山系を望む丘陵地が広がり、面積の約80%が森林と農地という水と緑が豊かな美しい景観に包まれた地域です。
地域を彩る歴史は古く、奈良時代には聖武天皇によって開かれた紫香楽の宮をはじめ、江戸時代には東海道の宿場町や城下町として繁栄しました。また県下有数の質、量を誇る豊かな文化財、著名な甲賀流忍術の伝承など、地域色豊かな歴史が今も息づいています。
主な交通の軸として、新名神高速道路が市のほぼ中央を横断し、市内3箇所にインターチェンジがあるなど良好なアクセスに恵まれ、大阪、名古屋から約100km圏内に位置し、近畿圏と中部圏を結ぶ広域交通の要衝として、たいへん便利な地域です。
将来的には、市内では名神名阪連絡道路の実現や、近隣ではリニア中央新幹線の整備が期待されるなど、近畿地域の東の玄関口として、本市の重要性はさらに高まっています。
甲賀市の工業
甲賀市の工業は、奈良時代に聖武天皇が信楽に都を造営したとき、職人により銅の精錬や工具の製造がされたのに始まるとされ、その技術は、信楽焼や甲賀流忍者とともに薬の行商を通して盛んになった薬業に伝承され、地場産業として育ってきました。
高度経済成長期以降、大規模な工業団地開発が行われ、京阪神や中部といった大都市圏の中間に位置する地理的条件等もあり、内陸型工業を中心に企業立地が進んできました。
とりわけ平成16年の甲賀市誕生以降、市内3箇所にインターチェンジが設けられた新名神高速道路の開通(2008年春開通)により、良好な交通アクセスに恵まれ、物流が活発になっています。
市内には11の工業団地が整備され、自動車関連、電子機器、化学産業などを中心に多様なものづくり企業が集積立地する内陸工業地として発展してきており、滋賀県内市町では14年連続で滋賀県内最大の製造品等出荷額を誇り、工業集積地としての地位をゆるぎないものとしております。甲賀市では名神高速道路や新名神高速道路といった広域交通網や地理的優位性を活かすためのインフラ整備も順次進めており、今後も企業進出や工業の発展が大きく期待できる地域です。